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インフルに麻黄湯REPORT

 
  
 
テレビかなんかで放送されたらしく、お客さまから【麻黄湯(まおうとう)】のお問い合わせが何件かありました(‘Д’)
  
昔から「インフルエンザに麻黄湯」と言われてきましたが、忘れられ、また再燃して話題になるって感じです(‘ω’)
  
 

インターネットの記事では・・・

  
最近の研究では、漢方薬の「麻黄湯(まおうとう)」の効果も明らかになっています。
  
小児科のクリニックにおける臨床試験で、インフルエンザA型、B型を発症した小児に対して、タミフルと麻黄湯を投与したグループに分け、インフルエンザウイルスが消失するまでの時間を比較した結果、ほとんど差がなく同等の効果があることがわかりました。
  
日本臨床内科医会インフルエンザ研究班が行った2006年~2007年シーズンの臨床データでも、タミフル、リレンザ、麻黄湯では、投与開始から解熱までの時間に差はみられませんでした。
 
麻黄湯は、タミフルやリレンザのようにインフルエンザウイルスに直接作用するわけではなく、気道の上皮細胞の炎症を抑え、体の防御機能を高めることでウイルスに抵抗すると考えられています。
  
治療時の薬の使い分けとしては、発熱や寒気、頭痛などの症状があってインフルエンザ診断キットでインフルエンザウイルスが検出された場合は、抗インフルエンザ薬による治療が行われます。
 
麻黄湯は、診断キットでインフルエンザウイルスが検出されず、風邪とインフルエンザの両方の疑いがあるときなどに用いられます。
  
麻黄湯の特長は、インフルエンザの初期症状や、悪寒、発熱、頭痛、腰痛といった症状がみられる風邪に効果があるということで、小児から高齢者まで幅広い年齢層に対して使用することができます。
 
  

麻黄湯の注意

   
 
  
 
確かに、麻黄湯は小児でも飲める漢方ですが、作用が強いので、きちんと症があっているかを確認してから飲用する必要のある漢方です。
     
     
・・・インフルエンザに対する麻黄湯使用上の注意
   
インフルエンザの治療に麻黄湯は効能・効果が認められており、市販薬を購入して使用する方も出てくると予想されます。
  
麻黄湯の主薬である「麻黄」にはエフェドリン類が含まれており、交感神経刺激作用がありますので、その薬理作用を十分に承知の上、証に随って適性に使用して下さい。
   
高血圧、虚血性心疾患、緑内障、前立腺肥大症の方は注意が必要です。
   
基礎研究では麻黄に含まれるタンニン(エピカテキン)に、塩酸アマンタジン類似のウイルス不活化作用のあることが明らかにされており、また桂皮のシンナムアルデヒドにはウイルス遺伝子転写後の蛋白合成の阻害による抗ウイルス作用が明らかにされています。
    
抗インフルエンザ薬とは作用点が異なります。
   
症例集積研究では、インフルエンザによる発熱などの諸症状の発現期間を短縮することが報告されております。
   
しかし、麻黄湯は平素から体力があり、発熱しても汗が出ない人に適応となる方剤です。
   
虚弱な方や長期の不必要な連用では脱汗(過度の発汗によるショック状態)を来す危険性があります。
   
    

麻黄湯を飲む前に確認を

   
・体力が充実しているタイプですか?
 ・・・ 元々虚弱な人はダメ
  
・発汗していませんか? 
 ・・・ 汗をかいている人はダメ
    
麻黄湯は、「温めて発汗させて邪気を除く」ことが基本です。作用が逆の解熱剤(冷ます)を併用すると効果が出ません。麻黄湯は、温めて発汗させて熱を冷まします。汗が出切ったら服用をやめて、他の漢方に切り替えます。
  
症があって上手く利用できたら、タミフルなどを飲まずに早期にインフルエンザを治すことを期待できる麻黄湯(合えば)ですが、安易に用いるとむしろ余計にカラダを消耗させて「症状をこじらせてしまう恐れ」もあるのでご注意くださいね(・ω・)ノ
    
 
2020年1月11日
・・・ケイアイ薬品健康相談所
・・・いそざきかおり